札幌の狸小路商店街:狸との意外な関係

札幌の狸小路商店街:狸との意外な関係

札幌の中心部を東西に約900メートルに渡り、200店以上の店舗が軒を連ねる狸小路商店街。その名前の由来は、意外にも「狸」と深い関係があることをご存知でしょうか?

狸小路の名前の由来

狸小路というユニークな名前は、言葉巧みに男を誘い込む女性たちを狸になぞらえたという説が有力です。

札幌の狸小路商店街:狸との意外な関係

1891年(明治24年)発行の『札幌繁昌記』には、
「狸小路とは綽名なり。創成川の西側、南二条と三条との間の小路をいう。このところ飲食店とて、西二丁目三丁目にて両側に軒をならべ、四十余の角行燈影暗きあたり、一種異体の怪物、無尻を着る下卑体のもの、唐桟の娘、黒チリ一ツ紋の令嬢的のもの、無りょ百三四十匹、各衣裳なりに身体をこしらい、夜な夜な真面目に白い手をすっくと伸ばして、北海道へ金庫でも建てようと思い込みかつ呑み込み、故郷を威張ってはるばる来た大の男子等を巧みにいけどり、財布の底を叩かせる。ハテ怪有な動物として、その化かし方狸よりも上手なれば、人々かくは『狸小路』となんよべるなり」
と記されています。

19世紀後半、札幌が開発され、この一帯には飲食店などが集まり始めました。その頃、このエリアには言葉巧みに男性を誘い込む女性たちが多くいたと言われています。当時の社会では、このような女性たちを「狸」になぞらえて表現することがあったのです。

狸小路の歴史

狸小路の歴史は古く、札幌開拓の初期から存在していました。当初は、物売りや露天商が集まる場として賑わっていましたが、徐々に商店が建ち並び、現在の商店街へと発展しました。

  • 明治時代: 札幌開拓とともに発展し、飲食店や雑貨店などが集まりました。

  • 大正・昭和時代: アーケードが建設され、より多くの店が軒を連ねるようになりました。

  • 現代: 北海道を代表する商店街として、観光客にも人気のスポットとなっています。

狸小路で見られる狸

狸小路には、狸をモチーフにしたオブジェや看板などが多く見られます。これは、商店街の名前の由来を忘れないため、そして狸小路のイメージを定着させるための工夫と言えるでしょう。

写真は、夏の風物詩、狸祭りの時期のものです。

 

 

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